※MSI についてはこちらのNote からも詳しく説明されています。
はじめてのMSI|動きから痛みを根本改善するコンセプト


運動療法とは

運動療法は、患者の身体機能の維持・改善を目的として行う、筋力強化、関節可動域改善、持久力向上などを含む包括的な治療法です。理学療法やリハビリテーションの現場で幅広く用いられ、症状や目標に応じて様々な運動が処方されます。

MSI(Movement System Impairment)とは

MSIは、運動療法を実施するための評価・治療アプローチの一つです。痛みや機能障害の原因を「動きのパターンの異常」に求め、理学療法士が動作を詳細に観察・分析して、問題となる動きを修正するための運動や動作指導を行います。

MSIアプローチは「なぜその動きで問題が起きるのか」を突き止める点が特徴で、根本原因に対する個別化された介入を重視します。

違いのまとめ

比較項目

運動療法

MSI(運動機能障害症候群)アプローチ
概念 身体機能の改善を目的とした包括的な治療法全体 運動機能障害を評価・修正するための特定のアプローチ
焦点 筋力・柔軟性・持久力など個々の身体機能の改善 痛みや障害を引き起こす「動きのパターンの異常」
治療内容 筋トレやストレッチなど特定の運動メニューを実施 異常な動きを特定し、修正するための動作指導や運動を行う
・大腿四頭筋を鍛えるスクワット
・硬くなった関節を柔らかくするストレッチ
・骨盤の過剰な動きを抑える腹部の使い方指導(腰痛)
・肩甲骨の不適切な動きを修正する運動(肩の痛み)


まとめ

簡単に言えば、運動療法は「どう動くか」を指示する手段であり、MSIアプローチは「なぜその動きが問題なのか」を突き止める考え方・評価法です。MSIは運動療法をより個別化し、根本原因にアプローチするための実践的方法の一つです。